マーケティングについて語られている本や記事では、用語や理論が事細かく並べられているが、それより今すぐ売れる方法が知りたい。それが事業者の本音ではないだろうか。とはいえ、人の購買意欲や行動の順番を知らなければ、具体的に何をどうすれば良いかはわからない。
この記事では、あなたの商品・サービスが売れるために必要なマーケティングの実践手順について、「人がモノ・コトを消費するときの共通行動」を交えながらお伝えする。
▼目次
1.とにかく宣伝しまくれ!
あなたの商品・サービスが売れるためにはまず、それを知ってもらわなければいけない。
実際、人は基本的に自分に関わること以外、無関心であることが多い。そのため、駅前の一等地にあるお店でも、看板も外見の装飾もないお店だったら見向きもされない。路地裏のお店なら尚更だ。
これはインターネット上でも同じことが言える。たとえば、あなたがカフェをやっているとして、そのエリアでカフェを検索したときに表示されなかったら、カフェの存在はないも同然である。
なので、まずはとにかく宣伝しまくって「認知」してもらう必要がある。
宣伝方法はSNSやwebサイト!先ほど例に挙げたカフェならInstagram(以下インスタ)が理想だ(2021年現在)。ホームページ(以下HP)もあった方がいい。
そうやって、あなたが情報発信することで、人はその投稿やHPをチェックする。
だが、この時点ではまだ
・地元に気になるカフェがある
・ここの珈琲、美味しそうだな
・抹茶パフェはあるかな?
・・・のように、情報を受け取った人は、あなたのカフェの存在を認知しただけだ。
他にも例を挙げてみよう。
あなたは発酵食品の小売店を経営しているとする。インスタで発酵食品やそれを使った料理の写真を投稿を続けると、それを見た人はきっとこんな気持ちになるだろう。
体に良さそう!
そして、手軽にできる料理ならやってみたい!とも思うはずだ。一方、面倒で三日坊主になりそう・・・という思いもある。
なので、やはりこの時点では「発酵食品ってなに?」という領域を出ない。
そこで必要になるのがさらなる情報の提供だ。
2.やっぱりブログなんだ!
SNSの投稿やググったときのページで商品・サービスの存在を知り、興味を持った人は「情報収集」をする。
情報収集する人たちは、その商品・サービスに関するおまとめサイトやブログ記事をチェックすることが多い。
前項の発酵食品の話で言えば、発酵食品の基礎的な知識を身につけようとしたり、他の発酵食品の商品サイトや比較記事を確認しようとしたりする。
なので、あなたがやるべきことは、情報発信の質を高めることだ。なぜなら、人は商品・サービスを認知した後、類似品や本質的なこと調べようとするため、あなたが選んでもらうためには他店(他社)よりも良い評価を得る必要があるからだ。
とりわけブログはSNSの投稿と違って、基本的にGoogleの中にいつまでも残る。だから、時間が経っても人気のある記事は検索に上がってくる。
紙の本は売れなければ絶版するが、電子書籍は絶版しないのと同じだ。
だから、SNSの投稿を続けながら質の良いブログ記事を量産することが、買う側が収集する情報に含まれる(人の脳内に記憶される)と言える。
こうして情報収集した人は「実際に健康に良さそう」とか「商品も豊富にある」といった考えになる。でも、発酵食品といっても種類が多くてどれから試したら良いかわからない・・・という気持ちにもなる。
そこでポイントとなるのが、買う側に選ぶ基準を提供することだ。
3.何が何でも差別化せよ
あなたの商品・サービスを認知し、情報収集をした人は、購入にあたっての「比較検討」段階に入る。
人が商品・サービスを買う理由はさまざまだが、たとえば安さが決め手となる場合、人は最安値クラスの情報を知ろうとする。
そこで役に立つのが価格ドットコムなどの比較サイトだ。
またこれまで例に挙げた発酵食品で言えば、発酵食品のレシピ記事や動画をチェックするだろう。動画の場合は、気に入ればチャンネル登録もする。
こうした行動を逆手にとり、あなたも自分の商品・サービスを検討してもらえるよう比較サイトを作ればいいのだ。動画も発信していこう。
発酵食品の動画ならレシピを紹介しながら料理をするなど、それを見た側は「ご飯に合いそうだし、手軽にできるから買ってみようかな」という気持ちになる。
ただ多くの人は、基本的に簡単にできることを好む。これは僕たち人間の本能的な心理だ。そのため、面倒に思われたらそこでアウトである。
別の例でも考えてみよう。
あなたは職場でのコミュニケーション術を教える講師だとする。動画では「〇〇すれば上司との関係が良くなる」とか「後輩と仲良くなるには〇〇だ」のように伝えたとき、見た側が「そうか、そうすればいいんだ」や「ふんふん、なるほど」と思ってくれる内容であることが大切だ。
もし、「この人の理論はよくわからない」とか「そんなのわかってる。そこを何とかしたいのに」とガッカリ感を与えてしまったら、人は購入への行動をやめるかライバルの商品・サービスの購入を検討してしまう。
なので、あなたでなければいけない、あなたから買いたい、そういう存在になるためにも差別化は絶対なのだ。
4.まずはお試ししてもらう
あなたの商品・サービスを購入する一歩手前まで来た人が足踏みをするのは、期待外れだったらどうしよう・・・という不安だ。これは、金額が高ければ高いほど、買う側は迷う。
だからこそ、商品の購入ページやセールスレターは必要なことを全て盛り込んでいなければいけない。
・自分のクレジットカードは決済可能か?
・価格は正確に表示されているか?
・コンビニでも支払い可能か?
・悪い口コミはないか?
・返金保証はあるか?
・・・など、不安をかき消すことが必要不可欠である。
ここまで来てようやく、まずは「お試し」で!と購入(申し込み)をするのだ。
5.定期購入してもらうために必要な工夫とは?
デパ地下の試食と同じように、お試しをしたら、
・発酵食品を定期購入するかどうか
・このカフェの常連になるかどうか
・この先生の講座を受けるかどうか
・・・のように、最後は「定期購入」するかどうかの判断をする。
もちろん、最終判断はお客様の価値観によるが、買わない理由がなければ、ほぼ「お試し≒定期購入」となるだろう。
なので、この時点では何か特別なメリットよりもデメリットをなくすことが大切だ。事実、人はちょっとしたことで買うことをやめる。
・商品はいいけど接客が気に入らない
・クレジットカードが使えない
・継続利用の割引がない
・ポイントがつかない
・価格が高すぎる
・・・など、買わない理由をなくそう。
そうすれば、比較検討している人はほぼ間違いなく買ってくれる。
6.まとめ
どうだろう。
人が何かを買うとき、それがたとえ衝動買いだったとしても、人はご紹介した5つの手順で行動する。
1.認知
2.情報収集
3.比較検討
4.お試し
5.定期購入
この順番は絶対条件だ。
実際に、ある日突然ピンポーンと自宅を訪れたセールスマンに、〇〇を買いませんか?と言われても買わないのと同じだ。
従って、マーケティングもこの5つの順番を守らない限り、あなたの商品・サービスが売れることはないだろう。
ぜひお伝えした人の行動順序に沿ったマーケティングを実践し、売上UPを目指そう。