たとえ誰かに「へんなやつ 」といわれても私はわたし
「子どもの気持ちがようやくわかった」
「子育てのやり方が変わり気持ちが楽になった」
そんな声をいただけるようになった一介の主婦が織りなす発達障害の支援本【凸凹だっていいんだよ はったつしょうがいのまっすぐなかたち】が出版されてから3カ月。
著者のnaoさんが、今度は保健室や教育相談所、病院の待合室などでモヤモヤ(心の悩み)を抱えた子どもたちに「自分が抱える悩みは特別なことじゃないんだ!他にも同じように悩んでいる人がいる。だから大丈夫!」と安心できる言葉を贈ります。
その言葉をまずは大人のあなたから直接、子どもたちに届けてあげてください。
・手や顔を洗うとき
・一緒に料理をしたり食事をしたりするとき
・一緒に公園で遊ぶとき
・学校の登下校のとき
・子どもが学校に行きたくないとき
何気ない日常生活の中で誰でもすぐにできる声がけです。そうすることで、子どもたちは簡単な遊びで心が通い合い、相手にタイミングよく言葉をかけることができ、ごく普通の行動にお互いが共感するようになるでしょう。
人はみんな違います。だから、オンリーワンを認め合うことこそが人と人のつながりを深め、生きやすい社会をつくるのです。
大人の皆さんはどうか子どもたちを温かく見守ってあげてください。そして、まだ子どものあなたは自分の気持ちを大切にして、ウソのない幸せのカタチを見つけましょう。
大人の階段はゆっくり上がればいい。そんな心にゆとりを持てる一冊です。
まえがきを無料公開!
世の中には「変わり者」と呼ばれる人たちがいます。でもそれは、どんな人を指すのでしょうか?生まれ育った環境は一人ひとり違うのに、いつの間にか「普通の人」と「変わり者」の境界線が引かれてしまう時代。でも他人を線引きする前に、まずは自分自身を見つめ直す時間があってもいいはず。
「普通の人」「変わり者」どちらにせよ ひとりの「人」であることは変わりありません。同じ「人」というフィールドに立っているのです。正々堂々、自分自身を見つめ直す権利は誰もが持っているのです。
私たち大人は、これまでの人生で起こったさまざまな経験から、いろいろなことを知っています。ただ知っているからこそ、その固定概念から、何も知らずして大海に出たことのない子どもたちに、その概念を押し付けてしまいがちです。
しかし、大人の階段を上り始めたばかりの子どもたちには、大人が口で「言って、聞かせて、やらせて、振り返させる」のではなく、自らの目や耳で情報を受け取り、自ら考えて振り返ってもらうことが、性格や価値観をつくり上げるうえで最も大切ではないかと私は考えています。
自己を素直に見つめることができるのは柔軟でまっさらな子どもたちです。子どものころから、自分で情報を受け取り、受け入れ、見直すという力をつけていけば、大人になったときにすんなりと社会に出て行くことができるはずです。
この本はそんな子どもたちの未来のために、自分の目や耳で、そして心で感じてもらえるように、子どもたちへの手紙として書き下ろしました。
もちろん、大人であるあなたにも読んでいただけたら・・・と思っておりますので、ぜひ子どもたちの目線・子どもたちの心でこの手紙を読んでください。
そして、ご家庭や学校など、いろいろな場所で話し合ってみてください。考えてみてください。子どもたちと私たち大人の真ん中にこの本を置いて、生きる地図として自分探しの旅に出かけるかのように。そうやって悩める子どもたちと同じ目線で同じ時間を共有・共感していただけたら幸いです。
いま、純白の子どもたちを立派に育むことができるのは私たち大人しかいません。私たち大人は子どもたちの未来を明るく灯すランプになるために、そして私たち自身も生き生きと過ごすために、悩める子どもたちを一度まっさらな気持ちにリセットさせてあげませんか?
色づけしない気持ちこそ、ほんもののあなたです。
さぁ、第1章を開いてください。みんなの気持ちを心で感じる旅に出ましょう。
尚、本編はどんな年齢の方にも読んでいただけるように、ひらがな表記を多用している箇所がございますので予めご了承ください。
目次:
第1章 「はずかしがりやさん」のきもち
第2章 「おしゃべりさん」のきもち
第3章 「ぼけーっとさん」のきもち
第4章 「らんぼうものさん」のきもち
第5章 「おこりんぼさん」のきもち
第6章 「なきむしさん」のきもち
第7章 「へりくつさん」のきもち
第8章 「きちょうめんさん」のきもち
第9章 「わすれんぼさん」のきもち
第10章 「いやいやさん」のきもち
第11章 「うそつきさん」のきもち
第12章 ほんとの「わたし」のきもち
第13章 凸凹だっていいんだよ。ひとりひとりの「いまのきもち」
第14章 きもちをつたえる さきのさき 〜ほんとのきもちは ただしいかたち〜
あとがき