矢島真沙子

あなたの「心地よい居場所」を見つけにいこう!地域に根差すコミュニティカフェの魅力とは?

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わたしたちは日々いろんな「場所」で過ごしています。家庭や会社、学校というように、毎日決まった人と決まった空間で過ごすことが多いのではないでしょうか?でもたまには、1人の時間も欲しいし、気の合う人と自由に交流したい。自分の好きなように時間を過ごしてみたいですよね。そんな場所が近くにあったら、もっと毎日が楽しくなると思いませんか?

ここ最近増えているコミュニティカフェは、まさにそんな人のための、地域に根差した「第3の居場所」として注目されています。

コミュニティカフェとはどんな場所なのか、地域に必要とされる理由や魅力とは何か、そして、おすすめしたいコミュニティカフェの事例をご紹介したいと思います。

▼目次

1.コミュニティカフェとは何か?

カフェ=お茶や軽食、スイーツなどを楽しむ場所というのが一般的なイメージかと思います。しかし、コミュニティカフェはそういった一般的な飲食店とは少し違います。コミュニティカフェは、地域社会での「居場所」「たまり場」となるスペースと定義されています。主に個人やまちづくりの団体、NPO法人など様々な形で運営されています。カフェという営業形態から、お茶やコーヒー、お菓子や食事を気軽に楽しめる空間が多いようです。 

通常のカフェと違うのは、近くに住む人がイベントやワークショップ、講座を主催したり、手作り雑貨の販売や本が置いてあったりする点です。また、カフェで使う食材は地産地消を意識したものを取り扱うことが多く、「地域(=コミュニティ)活性化」を目指しているところに特徴があります。

2.コミュニティカフェの必要性

2-1.コミュニティカフェは自分の居場所が見つかる

今ご自身の中で、「ここで過ごすとホッとする」「自分の時間を持てる」と思える場所がありますか?多くの人は決まった場所で決まった人と日々を過ごしていることでしょう。また、1人暮らしのお年寄りや学生の方は、外に出なければほとんど会話をせずに1日が終わってしまいます。

そんな方たちに必要なのが、自分の好きなように好きな人と話せる時間です。コミュニティカフェは、家とも働く場所とも違う「この場所が好き」という共通点だけで集まれる場所。近くに住む人と他愛のないおしゃべりをして、自由に交流できるところに魅力があります。居心地の良さを感じることで何度でも訪れたくなる、自分にとっての「第3の居場所」。コミュニティカフェはどんな人も受け入れてくれる、温かくやわらかなスペースなのです。

2-2.コミュニティカフェはステップアップの場所

コミュニティカフェは、心を癒す空間である一方、「刺激を受けられる場所」でもあります。何か新しいことを知りたい、学びたい人は、ここでステップアップすることも可能です。専門の講師が少人数制の講座や勉強会を開催するカフェも多くあります。無料または手頃な価格で参加でき、気軽に教養の幅を広げることができます。コミュニティカフェでは趣味を共有しながら、仲間を増やしていくこともできるのです。

3.埼玉県内のユニークなコミュニティカフェ

全国各地に、様々な形態のコミュニティカフェが増えています。その中の1つが、埼玉県坂戸市にある「アロマデザインカフェ・アンジー」です。2019年5月にオープンしたアンジーは『自分と地球と財布に優しい』をコンセプトにしています。アロマテラピーとグラフィックデザイン、カフェメニューが楽しめるお店です。 

オーナーの戸田雅子さんは、ミニコミ誌の編集業を経て、フリーのデザイナーになりました。独立して「本当に自分のやりたいこと」を考えたときに思い浮かんだのが、好きなイラストの仕事をしながら、自分の好きなことをミックスした場所作りだったそうです。それが店名の由来でもある、『アロマ+デザイン+カフェ』3本の柱です。 

「アロマ」

戸田さんはアロマテラピーと出会い、自身の体調不良が改善されたことから、アロマを伝えたいと思うようになりました。アンジーでは暮らしに生かせるアロマを学べるほか、戸田さん自身が協会の認定講師として、アロマの検定講座を開催しています。 

「デザイン」

オーナーのキャリアを生かしたデザイン発注の場所。戸田さんはグラフィックデザイナーを主たる生業として、名刺から看板までクライアントの想いが形になった販促品を提供しています。オーナー自身が好きなことに集中できる、オフィス的な役割も果たしています。

「カフェ」

アロマを学ぶことは食と環境を学ぶことにもつながります。カフェのオーナーとなった戸田さんは、地域の生産者を応援し、「いずれは独立したい」と考えるシェフの卵に厨房を使ってもらい、心とからだにやさしい食事提供のバックアップを行っています。現在は経験あるワンデイシェフのほか、戸田さんご自身が腕をふるって、食材や調味料にこだわったランチ提供をすることもあります。 

アンジーの一番の特徴は、オーナー自身の好きなことや伝えたいことが詰めこまれていること。心と身体がパワーアップできる場所をつくり、地域や訪れる人にもっと元気になってもらいたい、という思いが感じられます。もちろん、ただ集まっておしゃべりをするだけのコミュニティカフェも楽しいでしょう。しかし、アンジーは目的意識を持った人が刺激を与えあう、いわば『心と身体のパワースポット』のような場所。一歩進んだ第3の居場所として、何度でも訪れたくなるコミュニティカフェなのです。

4.まとめ

最近ではSNSが発達し、直接人と会わなくても不便さを感じない世の中になっています。直接人と交流する機会が少なくなっている現代だからこそ、近くに住む人や価値観を共にする人と心を通い合わせるコミュニティカフェの存在は貴重です。コミュニティカフェは1人1人の居場所があり、どんな目的があっても訪れる人を受け入れる懐の広い場所。ぜひ近くのコミュニティカフェを訪れて、自分ならではの過ごし方を見つけてみてください。

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