売上アップを期待して打つ対策はさまざまですが、マーケティング業界で常識と言われることが、実は間違っていることがあります。
もちろん、〇〇をすれば(あるいは、しなければ)儲かるという正解はありません。しかし、かなりの確率で失敗する不正解は存在します。
この記事では、誤った認識を紐解き、売上アップの本質に迫っていきます。
1.「不況のときは広告宣伝費を削減する」はウソ
景気が悪くなると、人件費をはじめとするコスト削減の動きが活発になります。広告宣伝費もそのターゲットにされやすいですよね。
しかし、不況だからといって広告宣伝費を削減するのは間違いです。
広告には儲かる広告と儲からない広告の2種類があります。広告宣伝費を削減するのは、景気にかかわらず後者です。
では一体、儲かる広告とは何か?それはレスポンス広告です。
レスポンス広告とは、広告を見た人に何かしらの行動(問い合わせ・資料請求・申し込み・・・など)をしてもらうものなので当然、早い段階で成果が現れます。
商売の基本は売上を増やしてコストを減らすことです。不況であっても売上アップが期待できるレスポンス広告の費用をケチるのはやめましょう。
2.「認知度が低いと広告は意味ない」はウソ
よく認知度が低いから広告を出しても、見てもらえない、すぐにゴミ箱行きと考える人がいます。でもそれは、イメージ広告の場合です。
イメージ広告は「インテル入ってる(インテル)」や「お口の恋人(ロッテ)」のように、ブランドイメージを与えるためのものです。なので当然、無名の会社や個人事業主がこうした広告を出したら、スルーされる可能性は高いと言えます。
しかし、レスポンス広告なら広告を出す意味は大いにあります。レスポンス広告は前項でもお伝えしたように、儲かる広告です。
広告を出すか出さないか迷ったときは、まずこの原点に立ち返りましょう。
3.「広告は何度も出さないと意味がない」はウソ
広告業者は広告を何度も出さないとダメと言って営業してきます。たしかに、広告の種類によってはそういうものもあります。
しかし、反応の悪い広告は、何度出しても結果が変わることはありません。
よく営業で、何度もお客様のところに訪れたことで根性を認められたり、親近感が湧いたりして契約してもらえる場合がありますが、基本的にはそれは稀な話です。
広告を出して反応が悪ければPDCAの考え方で、広告を改善して出し直しましょう。
無駄な広告を垂れ流して経営を圧迫させることは避けてくださいね。
4.「広告には写真やイラストを多用する」はウソ
広告には、文字とともにイメージを膨らませることができるので、写真やイラストの掲載はあった方が良いでしょう。しかし、それらを多用することが良いかといえば、それは違います。
写真やイラストばかりでは、一体何を訴えた広告なのかわからなくなってしまいます。
そもそもデザインとは、写真やイラストのことを指すのではありません。文字の大きさや色、書体、枠組みや線・・・など、全体的な美を追求するものです。
なので、広告全体のバランスを考えずに写真やイラストを多用するのは、レスポンス広告でも儲からない広告と化してしまいますから気をつけましょう。
5.「文章は簡潔を心がける」はウソ
広告のタイトルは短く!ダイレクトメールを送るときの文章は簡単明瞭に!
そんな教えを伝える上司や広告の営業マンがいますが、それでは商品・サービスの良さが伝わりません。
男性がよく女性に言わなくてもわかるでしょ!と考えるカップルのケンカ原因あるあると同じで、商品・サービスを詳しく説明しなければ伝わりません。
アーティストの曲名で「花」や「香水」みたく短いタイトルがありますが、最低でもAメロのサビまで聴かないと、どんな曲かはわからないですよね。また、曲に込められた想いなどは、作り手の解説がなければ知ることができません。
そういう意味では、レスポンス広告のタイトルは文章の長短ではなく、買い手にわかりやすさと魅力を伝えることが大切です。
またダイレクトメールは、
・どんな商品なのか(What)
・なぜ開発したのか(Why)
・どのように使うのか(How)
を明確にしないと、よくわからない商品として閉じられてしまいます。
6.まとめ
いかがでしたか。
今回はマーケティングの常識と言われる広告についての話題で5つのウソを暴露させていただきました。
もし、あなたが今、広告宣伝費の増大で悩んだり、広告を出そうか迷ったりしているなら、まずは「商売の基本は何か?」という問いに立ち返りましょう。
そして、常に「売上に直結する行動は何か?」を優先的に考えた経営判断を下してください。