シェアハウスで暮らす2人の子を持つ女性ルビーの日常を描く連載エッセイの第七弾です。第一弾はこちら
▼目次
1.ドヤ顔のたつ君
(11時30分)「ただいま〜」
「ルビーおかえりなさい〜おはよう〜どこ行ってたの?」
おお今日はリビングに住人が居るね。
誰も居なくても玄関ドアの施錠は基本していない…シェアハウスあるあるです。
「たつ君!おはよう。
朝6:00出発であの高校で8:00〜10:30で健康診断お仕事してきたわ」
「あの高校1,000人以上いるよね?終わるの早くない?」
「今日は教職員だけなのでサクッと終わらせて直帰しました〜」
今日のルビーのお仕事は高校の健康診断で視力検査スタッフでした。
たつ君がドヤ顔で
「俺はね〜10時に起きて、お掃除がんばりました」
たつ君は自由人。
いつのまにか30半ばかなぁ。
住人の中でもお掃除も率先してしてくれる。いいやつだねえ。
「マジありがとう〜
私。今日こそ掃除機かけようと思ってたからめちゃ嬉しいよ。
で?パチンコ行かないの?」
「明日、新台入れ替えですから、今日は行かない」
意味はよくわからないけど、行かないんだね。
「そうか。じゃ。お昼ごはん食べよう」
「あ。そうだ。さっきリョウ君がくるってLINEきてたわ」
2.リョウ君登場
「ただいま〜」
ウワサをすれば…リョウ君でした。
リョウ君は誰かの友達でみんなの友だち。
実家暮らしだったり、おばあちゃんと暮らしたり、恋人と同棲してたり。
シェアハウスとおばあちゃんのお家が近いので、遊びにきてくれる。
「おかえり。リョウくんおはよ。すごい大荷物!」
「おばあちゃんの家へ寄って顔見てからきてさ。
この後、ルビーさんの家に行くって言ったら、お酒と野菜を持たされました〜」
45リットル袋にお野菜たっぷり。
段ボールにお酒もたっぷり。
おばあちゃんはルビーと仲良しでお酒大好き。
ルビーが散歩途中にナンパされて、お話ししてたらまさかのリョウ君のおばあちゃんだったのよね。
こうして時々差し入れをくださいます。
大根、かぶ、にんじん、小松菜。
全て泥付きの採れたて!
おばあ様ありがとう。残さず飲みます!
お野菜も残さず料理します。
「ルビーは何から飲みますか?」
「早速、飲むのね」
みんなキラキラした目でうなずくもんで
「よし!まずは乾杯しましょう」
「おばあ様ありがとうございます。乾杯!」
ひと仕事終えて、昼から飲む酒は美味しいねえ。
お腹も空いたのでつまみを作りましょう。
この大量の野菜をどうしようかな。
おばあ様が丹精込めた野菜ですもの大事にお料理しましょうね。
3.みんな揃ったら、いよいよお料理
「大根。3本!立派だね」
「まずは大根を丸っと1本使うよ〜」
大根の葉は栄養満点。
ベータカロテンとカルシウムも豊富なのよね。
大根は葉の部分を切ります。
使わない2本はジッパー袋の大きさに合わせてカット
ラップをして野菜室へ
さて。大根の葉3本分をどうするか。
まずは細かく刻む。
ボウルいっぱいの葉っぱに塩を適量振ってよく混ぜる。
「1/3は卵焼きに入れようかな」
「お。卵焼き作る?俺に任せてよ〜。美味しいの焼いちゃうよ」
リョウ君はホテルの厨房のお仕事してた頃に朝食バイキングのオムレツ担当だったのよね。
卵のお取り扱いに慣れたりょう君にお願いしちゃおう。
大根の葉をめんつゆで浸しておいて卵に混ぜるんだね。さすが、元ホテルの料理人だね。
「お酒のつまみにはお漬物が欲しくなるよね」
三種類のお漬物を作ろう
三種類と言っても大根だけ、味も同じで三種類作ります。
ビニール袋3枚用意して〜
まずは大根の葉を袋へ入れて鰹節とおしょうゆを適量入れる。
次は大根の白い部分(実?根?)を15cmほどに切って皮を剥く。
皮は千切りにしてポン酢と鷹の爪輪切りと共にビニール袋へ。
実は十字に切って薄めのイチョウ切りにして塩昆布と袋へ入れる
三つの袋の口を軽く閉めてよく振る
混ざったら、空気を抜いて置いておく
「おお!ビニール袋でお漬物バリエ。さすがルビーだな」
「お得意のずぼらツマミよなぁ〜
で。次は〜大根のお田楽。みんな好きよね」
「お田楽ってMIX言葉ですかね?
『田楽』に『お』をつけて丁寧にし、「楽」を省略して「おでん」になったらしいですよ」
よく知ってるね、ホイミ君。
「おでんと田楽は違う気もするけども…」
りょう君。私もそんな気がするけども。まあいいか。
大根の皮は剥かないで3cmの輪切りにします。
両面に1cmほどの十字の切れ込みを入れます。
鍋に大根を入れて米の研ぎ汁か水をかぶるくらいに入れて15分程茹でる。
大根の下茹でに米のとぎ汁を使う理由は大根の匂いやアクを和らげてくれる効果があるらしい。
用意できればとぎ汁で茹でてみてね。
柔らかく茹でたら水を足して、冷ましてからザルにあげます。
お出汁とおしょうゆでおでんの煮汁を作るんだけど、ルビーのお田楽はナンプラーを使います。
大根が浸るくらいの水にナンプラーとおしょうゆと塩を適量入れて、煮ます。
沸騰したら火を弱めて、5分位煮たら、火からおろして冷ましながら染み込ませます。
「おでんのいいにおいだね〜
ご飯炊くかんじ?」
「うん。大根メシ。おしんメシ。とか言ってもわかんないよね〜」
「うん。おしん?わからない」
ですよね。
ジェネレーションギャップを感じつつ、
残りの大根の葉はお米と一緒に炊きましょう。
サイの目切りにした実も入れても良いね。
「カブはどうしようかな」
「シチューとかスープとかよくない?」
「いいね〜。こちらも丸ごと食べよう」
葉と実を切り分ける。
付け根部分はよく水洗いして、刻んでおく。
カブの実とにんじんを小さめに切ってレンジで3分位加熱して柔らかくします。
鍋に水を入れてカブの実とにんじんを茹でます。さらに柔らかくなったらハンドミキサーで滑らかにします。
ハンドミキサーがなくても、泡立て器やターナーなどでカブを潰しても良いね。
ベーコンとカブの葉を炒めるよ。
ベーコンはパックを開けずに包丁で押すようにして切ると洗って物が減るよね。
パックを開けて、フライパンで炒める。ベーコンから出た油分で刻んだ葉を炒めます。
油ごとスープに投入。
ベーコンの塩味で調味するんだけど、塩を加えて調整してね。
「あと小松菜も食べたい!」
「そしたらまたまたビニール袋ずぼらツマミしましょう」
小松菜はしっかり洗って茎も全て食べますよ。
油揚げはザルに入れて両面にお湯をかけて油抜きもどきします。
ビニール袋に食べやすい大きさに切った小松菜と油揚げを入れてレンジで2分。
「おおお〜こりゃいい」
「でしょ!やけどしないようにレンジから出してね」
「OK。あついあつい。味付けはどうするの?めんつゆかな」
「リョウ君のおすすめで良いけど、ニンニクと塩とごま油でナムル風も、お酒が進むわよね」
「よし、まかせろ!」
お野菜たっぷりの食卓になりました〜
・大根葉入り卵焼き
・大根のお漬物
・おでん大根
・おしん飯
・カブのスープ
・小松菜のナムル
「相変わらずすごいね自分じゃこんなに作らないし、おばあちゃんの料理はだいたいいつも同じメニューだからな。覚えて今度行ったら作ってあげよう」
「いいじゃん。優しい〜」
作りながら飲み続けておりますが…
「よし!あらためて乾杯」
「おばあちゃんありがとう」
To be continued…