企業のCMやVP（ビデオパッケージ）、司会やラジオパーソナリティなど、フリーのナレーターとして活動する水崎環さん（以下、水崎さん）。この記事では、水崎さんの事業活動についてインタビューさせていただいた様子をお伝えします。
職業選択のキッカケ
ーー現在のお仕事はどのような経緯で始められたのですか？キッカケとなった出来事や想いをお聞かせください。
水崎さん：私はMAZDA（マツダ）の販売会社で新車のセールスレディとして働いていたのですが、バブル崩壊後の不景気で車の売れ行きが悪く、会社はセールスレディをなくすようになりました。その後の成り行きで受付事務を担当したものの、やりがいは感じられませんでした。
そこで自ら何か始めようと思っていたところ、学生時代から好きだった演劇への想いに気づきました。せっかくの機会なので、発声や声の基礎から学び直そうと、東京アナウンスアカデミー声優科に入所したのです。
一度始めたらもう止められないほどの情熱につき動かされ、すぐに会社を退職。いま思い返すと、当時は学ぶことすべてが楽しく、人生で最も真剣に努力した数年間だったように感じます。
その後、（東京アナウンスアカデミーの）卒業オーディションで老舗の声優事務所に合格したことをキッカケに本格的な「声」の道が始まり、現在に至ります。
ーー学生時代から好きだったことが仕事につながるなんて素敵ですね。
水崎さん：小学生の頃から、クラスで行う劇が好きでしたし、人前で演技することが得意でした。高校生になってから、ようやく念願の演劇部に入りましたが、「好き」を仕事にするなんて遠い夢のような位置づけでしたね。当時はまさか自分がその道で通用するとは思っていなかったので。
それに私はおとなしい子で、とりわけ自己主張も強くなかったので、当時の友人からしたら私が芝居好きだったと話すと意外に思うかもしれません。
ナレーターとしての価値創造
ーー現在されているお仕事で水崎さんが世の中に提供する価値は、どんなところに置いていますか？
水崎さん：私の声で作品が完成するというところでしょうか。たとえばテレビCMにしても、クライアントさんと代理店さんで内容を考え、俳優さんを使ってそれを映像化し、そこに声を吹き込みます。これはとても責任重大なポジションです。
大物俳優さんと同じ作品に出られるって、一般的には少ないことですが、ナレーションという仕事はそれを可能にしてくれます。発信するものがたとえ企業名や商品名の一言だとしても、自分の声はその世界の一員となり、まるで共演している気にさえしてくれます。
加えて作品を見てくださる方が、たとえばCMに何かしらのポジティブな印象をお持ちいただけたら、こ
の仕事は私にとって「自分という素材を活かしてもらえる仕事」であり、それはかけがえのない魅力だと思っています。
ーープロのナレーターとして今、どのようにお仕事を展開されていますか？
水崎さん：私がナレーターとして請け負う仕事は今、とても多岐にわたります。大手メーカーさんからのご依頼だけでなく、中小企業の皆様や個人の方からの宣伝や告知依頼、企業内のコンプライアンス研修ビデオや株主総会の影ナレといった業務もこなしています。
これまでの出演歴をあまり公にしていないのは、企業様とのお約束を厳守しているためです。またラジオに関しては、肩ひじ張らず年齢問わずで幅広い方に聞いていただきたいと思っています。
私は芸能事務所などの所属ではなく、フリーで活動していますので、お気軽にお声がけいただければ幸いです。
ラジオパーソナリティのエトセトラ
ーーラジオ川越ではパーソナリティとしての活動されていますが、お仕事のエトセトラをお聞かせください。
水崎さん：ラジオ川越はコミュティラジオ局なので、FMの周波数で聴ける範囲に限りがあります。とはいえ今は、スマホアプリを使えば全国どこからでも聴けるため、番組で取り扱う内容のバランスをとるのが難しいですね。
担当する番組は基本的に地域に沿った内容が中心なので、お店の紹介などは地元の方限定の話題になってしまうことが否めません。それでも季節の話題など、全国共通の話題は川越にお住まいでないリスナーにも楽しんでもらえるように心がけています。
また私はお芝居好きのナレーターなので、選曲やBGMにもこだわりながら、2時間の生放送を1本のドラマのように見立て、流れを考え、声の表現を駆使してお届けしています。
コンセプトが「癒しのひと時をあなたと共に」なので、私の声と共にリスナーの皆さんが仲間どうしのように、一緒にランチタイムを過ごしている気分になってもらえたら嬉しいですね。
（担当番組）
FMラジオ川越（FM88.7MHz）
①毎週火曜日（12～14時生放送・KAWAGOE LIVE 水崎環のあなたとランチタイム！）
②毎週金曜日（15～17時生放送・KAWAGOE LIVE みずたま＆ゆきのん JewelなWeekend）
③第一・第三土曜日（21～21時30分収録番組・キュンキュン♡翔んで霞ヶ関～ラジオ川越編～）
おわりにーー
ーー最後に、今後の展望を教えてください。
水崎さん：声の仕事でいえば、やはり色々な仕事をもっと幅広くやっていきたいですね。その中でもラジオは、リスナーの皆様の反応がわかりやすいので、とてもありがたいです。今よりもメッセージをたくさんいただけるよう、頑張らなくては！と常に思っています。
そして、「あのラジオのパーソナリテイさん、あの声の人にウチの会社の宣伝をして欲しい」と思っていただけるような存在になりたいですね。
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