夕月もも

アラフォー女子がTikTokに目覚めた衝撃の結末

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世の中にTikTokなるものがあり、若者の間で流行っているようだ。短い動画を上げたり、それを見て楽しんだりしている模様。

TikTok内の流行は過ぎ去るのが他のSNSよりも早そうだが、独特の魅力で、昭和生まれアラフォー世代の私にはとっつきが悪いカルチャーというイメージを持っていたのだが、、、

1.TikTokを始めてみた

私の周りはLINEやFacebookまではどうにかというレベル。何人かはInstagramもやっているけど、さすがにTikTokはほとんどやっていない。

細かく統計をとったわけじゃないけど、SNSとの距離感はたぶんそんな感じ。

私はInstagramも楽しんでいるけど、フォロワーは微小、投稿も間遠状態。

だから私は(周りも)TikTokはやらないだろうと思っていたら、勇気ある友人が突然TikTokを始めた!

しかも見るだけじゃなくて投稿もしていて、私も成り行きでその投稿に出演しちゃったのだ!!

TikTokは、誰が始めたのか源流はわからないけど、その時の流行りのBGMがあり、それに合わせた謎の振付(ダンス?)がある。

高度なのもあるし、誰でもできるようなのもあり、初心者には何が楽しいのか謎でしかない。

だって、15秒くらい、それに合わせて決まった動きをしてる人を延々と見て何が楽しいのか。しかも有名人でもダンサーでもない、知らない一般人だ

でもその動画に私は出演しちゃったのだ!!!

チャーリーとチョコレート工場のサントラの短い音源に、幼稚園児でもできそうな振付とのことで、その場にいたもう一人の友人と3人で踊ってみた。

ところが、
・超簡単な振りでたったの15秒なのにできない
・タイミングが合わない
・画面から外れる
・振りも間違える
・・・という状況。

結局、何度か練習して、TAKE3で完成。よれよれだけどとにかくアップした。

アップしたからには自分も見たい!ということで、とうとうTikTokをインストールしたのだ。

2.TikTokにハマる理由は音楽の力

最初は友人の更新を見て💛を送るだけだったけど、やり始めると、オススメ動画も眺めだし・・・踊る以外にも、トレーニングとか、片付け術とか、インテリアとか、語学とか、ペット動画とか、絶景とか・・・意外とハマってしまった私。

気づくと1時間くらい経っていて、ちょっと若者の楽しみを分かち合った気分になった笑。

そして気づいたことが一つ!これはBGMの力が大きいなということ。

TikTokは動画が短いから、BGMはキャッチーな音楽の一番心地よいところ、一番耳に残るところが切り取られている。

そして流行りのBGMはみんなが使うから、流れてくる動画を次々見ていくと自然に覚えて親近感がわく。

しかも、TikTokはオススメ動画を流し見するだけじゃなく、同じBGMの動画だけを見ていくこともできるので、「この音楽に乗せてどんな動画をつくってるのかな」という興味もわく。

いや、これ本当に良くできている。ノリの良い曲だと、見るのやめてからも脳内再生が止まらない。これが音楽の力というものか。

3.TikTokで思い出した音楽好きの私

TikTokを日々眺めていると、こちらの興味関心を覚えて、私が好きそうな動画をオススメしてくるようになる。この辺はGoogleやAmazonと同じだが、最近はオススメ機能の精度も一段と上がったような気がする。

個人の特定はできないというけれど、AIにココロを読まれてるかのようなレコメンド。

まあ、そのおかげで、昔のような音楽への気持ちを思い出せたのだけど。

私は、5歳から高校3年生までピアノを習っていた。

最初はクラシックに、そして中学生で洋楽に目覚め、ポップスとロックにハマり、学生時代は軽音部に入ってバンドと、音楽はずっと身近にあって楽しむものだった。

でも大人になって、忙しさに取り紛れ、ピアノはホコリをかぶった置物に。CDのコレクションはダンボールに押し込まれ、ライブやコンサートに最後に行ったのはいつだったか。音楽は車のラジオでなんとなく聞くだけになってしまった。

それが、ある日のTikTokで流れてきたあるアメリカのオーディション番組の切り取り映像に出会い、その歌声を聞いた途端、目から涙が溢れていた。

えー!なにこれ?なんで泣いてるの私。

生演奏でもない、スマホのアプリの音声だし、おそらくテレビの録画でそんなに良い音質でもないのに。

その歌手の第一声は観客もそれだけで大歓声を上げた。心を鷲掴みにされて、英語の歌詞で何言ってるか聞き取れないのに、何を歌っているのかちゃんと伝わった。

音楽で魂が揺さぶられるこの感じはすごく久しぶりだ。

以来、時々そのオーディションの映像を見ては泣く!を繰り返している。

忘れていた人の声がつくりだす魔法に歌う楽器。

私がずっと好きだったあの歌手も特別な声を持っていた。

4.音楽は神様からのギフト

ピアノを習い始めて7年くらい経った頃、自分がとても音楽が好きだと気づき始めて、ピアニストになれたらいいなと思ってた。

長く練習していると、ほんの時々だが、曲の神髄に近づいたような感覚が見える(到達はできない)ことがあって。凡人の私には普段は見えない特別な場所が遠くにある感じ。

でもうんと練習すると、ちょっとだけ靄が晴れて、ああ、あそこにゴールがあるなという感触。

あそこまで行ければ音楽家になれる・・・。

でもそこはちょっと狂気と紙一重みたいな感触で。クラシックのすごい人たちはけっこう狂気の向こうに行ってしまったひとも多いのがわかる。

あの場所はとても素敵で特別だけど、人よりも神様に近い場所。

音楽でもスポーツでも研究でも工芸でも絵画でも、ほんとうに特別な人っているものだけど、それは神様が人類にきまぐれに与えたギフトみたいだといつも思う。

ばかな人類には理解しがたいほど素敵なギフトを上手に扱えなくて、よく壊してしまう。

特別な才能をもった人は、たくさんの凡人たちから雑に消費されて壊れてしまう。

それでも久しぶりにちゃんと音楽に触れて、BGMじゃなくきちんと音楽を聴いて、プロにはなれないと諦めてからもまだ弾いていたピアノとか、友だちと遊びのようにやっていたバンドとか、生まれ変わったら歌手になりたいと妄想しつつ車の中でこっそり歌っていたこととか・・・。

きっかけは気まぐれに見始めたTikTokにすぎないのに、そういえば、私は音楽がちゃんと好きだったなと思い出した瞬間だった。

5.おわりにーー

おわりにーー

マスクしなくても良い生活ができるようになったら、すぐにコンサートに行こうと思う。本物のプロが奏でる生の音を聴きに。

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