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DXは企業だけの課題じゃない?個人事業主も求められるデジタル化への対策

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最近よく聞くDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉。商店街の小さなお店や一人で商売をしている個人事業主の方は関係ないと思っていませんか?

実をいうとDXは企業の課題だけではなく、個人事業主にも深く関わりがあります。たとえば、確定申告をe-taxで行うのもDX化の一環です。

しかし、実際に「機械は苦手だから」とデジタル化への抵抗感を抱える方は多いでしょう。

そこで今回は、個人事業主が求められるDX化において今後、具体的に必要となる取り組みをお伝えします。

▼目次

1.DXの対象となる個人事業主とは?

DXは小規模ビジネスを営む個人事業主の中でもどんな業種の対象になるのでしょうか。結論から申し上げると、すべての業種が対象です。

ただし、特にオンライン上で商品・サービスを提供や顧客とのコミュニケーションを重視する業種、またデータ分析などを活用する業種は、ことさらDX化が求められます。

たとえば、ECサイトの運営・マーケティング・コンサルティング・小売・サービス業などです。

2.DXって、個人事業主は具体的に何をすればいいの?

個人事業主がDXに取り組む場合、具体的に何をすれば業務効率化や売上増加、新サービスの開発につながるのでしょうか。

【DX化に向けた具体的な取り組み

デジタルツールの導入:小規模ビジネスにおいては、業務の自動化や効率化に役立つデジタルツールを導入することが重要です。たとえば、オンライン決済システムやクラウドベースのタスク管理ツールなど。また会議や商談、面接ではZoomやGoogle meet、報連相はチャットワークやSlackなどを活用します。

Eコマースの採用:オンラインでの販売を検討することで、顧客層の拡大や売上アップにつながります。楽天やAmazonに出店したり、自らECサイトを作ったりして、販路を拡大しましょう。

データ分析:ビジネスデータを収集して分析することで、顧客ニーズやマーケティング戦略の改善などができます。マイクロソフトの各種ツールがおすすめですが、Excelをマスターするだけでも有効です。

マーケティングのターゲティング:ソーシャルメディアなどを活用したターゲットマーケティングによって、効果的な顧客アプローチを行うことができます。Googleアナリティクスやサーチコンソールなど、分析ツールを導入してターゲットを明確にすることが大切です。

モバイルフレンドリーなウェブサイトの構築:モバイルデバイス(スマートフォン)からアクセスされることが多いため、モバイルフレンドリーなウェブサイトの構築が重要です。ホームページ制作においては、ユーザー目線を心がけましょう。

これらの取り組みにより、業務効率化や売上増加、新サービスの開発などのメリットが期待できます。

3.DXの各取り組みの手順

前項でご紹介した取り組みは、それぞれどのような手順で行えば成功する可能性が高くなるのでしょうか。

各取り組みについて、実践するときの手順を解説します。

デジタルツールの導入

(1)どのようなツールが必要かを明確にする

(2)ツールの選定と比較検討

(3)ツールの導入・導入前の準備

(4)ツールの導入後のトレーニングと運用

Eコマースの採用

(1)ショッピングカートソフトウェアの選定

(2)商品カタログの構築

(3)決済システムの導入

(4)マーケティング戦略の確立

データ分析

(1)収集するデータを決定する

(2)データ分析ソフトウェアの選定

(3)データの収集と分析

(4)分析結果をもとに改善する

マーケティングのターゲティング

(1)ターゲットとなる顧客層を特定する

(2)ターゲットマーケティングに適したチャネルの選定

(3)コンテンツ作成と掲載

(4)効果測定と改善

モバイルフレンドリーなウェブサイトの構築

(1)ウェブデザイン会社の選定

(2)ウェブデザインの要件を明確にする

(3)ウェブサイトのデザインと開発

(4)ウェブサイトのホスティングと運用

このように、手順を踏まえ、適切なリソースを投入して行うことで、DX化は成功する可能性が高くなります。また、各ステップにおいて常に柔軟なアプローチを心がけ、市場や顧客ニーズの変化に対応することが大切です。

4.やっぱり気になるDXの予算

そうは言っても、DX導入にあたっては、やはり予算が気になりますよね。しかし、個人事業主でも国の補助金・助成金に応募することは可能です。

過去には手書きの申請で新しい機械を導入した街中のクリーニング店もありますので(国が手書きを認めている自体、DXと矛盾はしていますが笑)、まずは事業計画をしっかり立てて補助金や助成金を申請するなど、最小限のコストでDX導入を目指しましょう。

仮に国の支援制度を受けられなくても、低予算で実施できるものは意外と多いと言えます。

デジタルツールの導入

クレジットカードやキャッシュレス対応、無人レジなどが代表的です。

ツールによって異なりますが、価格レンジは数万円〜数十万円です。小規模ビジネスであれば、基本的なツールのみの使用が一般的なので、低予算で導入できるでしょう。

Eコマースの採用

規模にもよりますが、最小予算は10万円程度です。規模が大きくなると、百万円くらいかかるものもありますが、オンラインショップやサービスを提供する業種は後発でもやるべきです。

楽天やAmazonなど、有名どころ以外にも多くのプラットフォームがあります。

データ分析

データ分析は数万円〜数十万円が相場です。顧客データを活用してビジネスを改善することができる業種におすすめです。個人での取り扱いが難しそうなら、信頼できる業者に依頼するのも良いでしょう。

マーケティングのターゲティング

予算規模は数万円〜数十万円です。顧客に適したマーケティングメッセージを届けたいと考えている業種はチャレンジする価値があります。

こちらもデータ分析と同様、個人での戦略立案が難しい場合、信頼できるコンサルタントを頼るのも選択肢の一つです。

モバイルフレンドリーなウェブサイトの構築

今や当たり前と言えるスマホ対応サイトの予算は数十万円と、個人事業主にとっては少々割高感があると思いますが、時代背景を考えれば必要不可欠と言えます。オンラインでのブランディングや顧客とのコミュニケーションを重視する業種は導入必至です。

昨今は無料で使えるツールもたくさんありますが、無料ツールはある日突然に有料化されたり、情報をすべて見れなかったり、それなりに制約があります。せっかくDX化する以上、個人(お店)で管理・運用できるようにしましょう。

5.まとめ

AI時代は企業だけでなく、個人事業主もその波に飲み込まれないように、DX化に取り組むことが重要です。これからも好きな事業をずっと続けるために、今回お伝えしたものを取り入れ、デジタルに対する苦手意識をなくしていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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