突然ですが、
「あなたは自分の顧客を知っていますか?」
と聞かれたら何と答えますか?
この問いかけに堂々と説明できる人は危険かもしれません。
むしろ自信を持って答えることができないという人の方が、素晴らしいマーケッターになれる可能性があります。
え!なぜ?あなたはそう思ったかもしれません。
この記事では、新規顧客を開拓するにあたっての考え方をお伝えします。
▼目次
1.山善の食器乾燥機が教えてくれた本当の顧客
もしかすると、あなたはすでにご存知かもしれませんが、Amazonでベストセラーの食器乾燥器があります。
それは、とてもシンプルで数千円で購入できる乾燥機です。
使い方は手洗いした食器(お皿など)をケースの中に入れて、タイマーのつまみを回すと、その時間だけ温めて乾燥するという至って普通の乾燥機です。
ところが、この乾燥機がある愛好家の人たちにバカ売れなのです。
Amazonのレビューを見ると面白いことに気づきます。
百聞は一見にしかずなので、実際のレビューを見てみてください。
すでに1000を超えるレビューがあり、「これを食器乾燥器として売っているのは何かの間違いだ」「みなさんと同じように○○に使っていますが最高です」「お皿なんて野暮なものを入れる人の気がしれない」といった評価が並んでいます。
レビューの読み手としては極めて興味深い内容です。
つまり、この食器乾燥器のユーザーは何とプラモデル愛好家が多いのです!
食器乾燥器のユーザーがプラモデルの愛好家?
「えっ!何で?」と思いますよね。
実を言うと、プラモデルを製作するとき、その塗装は室内環境の変化に左右されず均一に乾かす必要があります。また乾燥工程は速い方が良くほこりが付着しないように、密閉されていることも必要です。
そして、その必要性を満たしてくれるツールが山善の食器乾燥器なのです。
実際にGoogleで「乾燥機 プラモ」と検索してみてください。
その検索結果に、サジェストを含めてあなたはきっと驚くはずです。何しろこの食器乾燥器がズラーっと出てくるのですから。
2.おわりにーー
さて、話を冒頭に戻しましょう。
あなたは自分の顧客を知っていますか?
おそらく、ご紹介した食器乾燥器の製造元は最初からプラモデルの愛好家をターゲットにして開発したわけではないと思います。
しかし、異なる視点で考えると本来とは別の目的ながら、市場を独占するような潜在ニーズを発見できるのです。
あなたは、ご自身のターゲットをきちんと把握していると思います。でも、本当の意味ではターゲットを把握しきれていないかもしれません。
あなたもこの機会にターゲットを再認識してみてはいかがでしょうか。
さまざまなリサーチを重ねることで、あなた自身もまだ気づいていない本当のお客様に出会えるでしょう。